八王子城址 御主殿の滝 “八王子城が鉄の爪で削られない事を切に願います。” [八王子]
2009年の記事
天地人の「愛」と「義」の
「愛」って何だろう?
夫婦愛、家臣達に対する愛、自領の民達への愛であろうか?
別の「意味」が有るのではないだろうか?
八王子城に再び訪れる。
天正18年(1590年)6月23日 未明
豊臣軍1万5千(5万とも)が総攻撃を仕掛けた。
その時、城主である「北条氏照」は、豊臣軍の来襲に備え精鋭部隊を引き連れ小田原城に在った。
折しも「八王子城」の守備は、老武将に率いれられた侍だけでなく、
強引にも駆り出された領民、
農民 職人 山伏 僧侶達が妻子と共に「八王子城」に籠城することに成る。
その数千人弱。
それまでは、降伏させ開城させる戦略を取っていた豊臣軍は、
殲滅作戦を展開。
北条氏照の正室 比佐が自害、
側室お豊は、若君を抱いて「御主殿の滝」に身を投げる。
城内の妻子達は、「御主殿の滝」の上で次々に自刃し身を投げた。
それにより「城山川」は、三日三晩まっ赤に染まったと伝えられている。
戦死者の3割は 女 子供 だったとか...
↑「wikipedia より一部引用」
この殲滅作戦の先頭を切ったのが上杉家の家臣では藤田信吉、
「搦め手」から「小宮曲輪」を落したのが「愛」と「義」の直江兼続と云う説が有ります。
未だ、キリスト教の「LOVE」の概念のない時代の「愛」の意味。
兼続の「愛」は、
上杉謙信の「毘沙門天」の眷属神(けんぞくしん)、
その昔、遊女達の信仰にもなった軍神「愛染明王」の「愛」であると云う説がある。
「愛欲」の「愛」である。
仏教で意味する「煩悩」とか「欲望」と云う意味ではないだろうか?
「愛欲」は、人間の本能であり、
「愛欲」を追及する事は、向上心にも繋がり、
その反面人間を破滅に導く力にも成る。
一心に「愛欲」を追及するのでなく、
「愛欲」を断じる事も 戒めとせよ と云うこと。
「愛染明王」の画像を観ると、髪の毛は赤く燃え上がり、三つ目は真っ赤に充血し、
「欲望」に満ち溢れた表情をしている。
八王子城で生け捕りにした 妻子達を、
八王子城で捕った首を、
「小田原城」から見える所にさらした。
決して「ラブ」&「ピ-ス」で語る事の出来る話では無いと思う。
八王子城が鉄の爪で削られない事を切に願います。
東京都 八王子市